はじめまして。浜野製作所 営業部 新人山下と申します。
以前は部品商社に居たのですが、代表の浜野に・・・ 「ワカモノ(バカモノ)枠」として採用して頂きました! 今後、営業サイドから浜野製作所の今をお伝えします!
今回は、急増する筐体設計・製造を担当している榎本先輩に筐体製造のポイントをお聞きしました。以下、インタビューの模様をご紹介いたします。
※筐体とは?・・・最近増えたデジタルサイネージや電子マネーで決済出来るタッチパネルなどの枠組みを私達は「筐体」と呼んでいます。弊社ではこうした筐体を金属を曲げたり、溶接したりして形作り最終的に塗装まで行ってお客様にお届けしています。
山下「ついに営業部独立企画がスタートしました! 本日は、我らが榎本裕次郎先輩に筐体設計・製造のポイントを聞きたいと思います! 本日は宜しくお願いします!」
榎本「宜しくお願いします!どんな事でも聞いて!」
山下「心強いお言葉ありがとうございます! では・・・筐体設計・製造をする上で気を付けている事は何ですか?」
榎本「いきなり直球だね(笑)皆さんは浜野=板金屋という イメージが強いかもしれないんだけど、ラフ図から詳細設計・加工・塗装まで一元化して 商品を納める実績が急増しているんだ(※イメージ写真)」豊富な加工知識と三次元(CADはSolid Works バージョン13)を採用して 使いやすさと板金加工への展開のしやすさ、実際の可動部分の検証・手が入る隙間があるか・工具が入るか入らないかの確認など、 様々なお客様の使い勝手を検証するんだ。」
山下「具体的にはどのような事に気を付けているのですか?」
榎本「例えば背面パネルを取り外す場合、ドライバーを使って背面パネルのネジを1本ずつ外すよね、 重い板を持ちながら最後の1本を外す・・・。このような作業は一人では危険なんだ。でも二人だと メンテナンスに人件費が掛かりすぎる。 そこで安全にパネルを取り外せるような設計を必要とするんだ。」
山下「なるほど。設計上では、なかなか気づかなそうな部分ですね」
榎本「また、気を使うのが扉だね。通常、扉を閉めた時に金属同士がぶつかったり、 塗装が剥げたりするんだ。この時、緩衝材を貼るのが普通なんだけど、 緩衝材の選定によってはトビラの閉まりが悪く鍵の掛かりも悪くなったり、 閉まらなくなることもあるんだよ。そう言った細かい部分まで検証し、設計を心懸けているよ。」
山下「塗装の関係で打ち合わせをする事も多いですよね。」
榎本「そうだね。設計時は塗装の膜厚を考えないで設計すると組立後に部品同士の勘合不具合、 異音など様々な問題点が発生してしまい、しっかり組立ができないんだよ。 だから塗装でお世話になっている協力工場さんとも打ち合わせをするようにしているんだ。
山下「頼もしいですね!塗料の種類ってよく分からないのですが・・・」
榎本「塗装には大きく分けて溶剤系塗装と紛体塗装の2種類があるんだ。 屋外とか半屋外の場合は、紛体塗装がオススメだね。耐候性に優れ塗膜が厚く傷がつきにくいからね。 でも、指定色で小ロットの場合は費用が割高になるから注意が必要。 溶剤塗装は耐候性がないから屋外・水回りの近くには不向きだね。 設置場所・仕様用途に合った塗装・筐体をご提案するのを心がけているよ。」
山下「設計だけでなく塗装の仕方まで相談できるのは、1社で窓口をまとめられるという事でお客様によく喜ばれてますよね。最近増えているのはどんなお仕事ですか?」
榎本「最近、話題のデジタルサイネージなどのお話が多いね。山下君の言う通り、デザインから、 設計、製作まで一貫して製作が出来るのがメリット。 サイネージ系の筐体ってモニターの取付が意外に難しいんだけど、理由は分かるかな?
山下「うーん、なんでしょう・・・先ほどあった大きさの問題でしょうか?」
榎本「それもあるけど、大事なのはメンテナンスなんだ。 大型モニターの設置のし易さを現場で作業される方の気持ちになって設計するのが大切だね。 具体的にはモニターの取付や取り外し、ケーブル回りの整頓、壁際に設置されている場合の メンテナンス方法などお客様毎に違うからね。」 お客様から『なるべく小さな筐体にしたい』一方で『搭載機器のメンテナンスがしやすいように』 という要望が増えている。 いかにコンパクトかつメンテナンスが行い易く機器を収納するか? 機器のマウント方法やスライド機能によって省スペース化を実現したりと筐体を数多くこなし、 お客様と一緒に作り上げてき た実績がある当社だからこそノウハウを持っているんじゃないかな!」
山下「お客様のご要望に応え続ける事でノウハウが蓄積されるんですね・・・。」
榎本「そう!他には天吊り金具や壁掛け金具、さらにはケーシング・モニター金具の可変機能・・・ えーい!全部もってこーい!!」
山下「あ、ありがとうございました!最後はとても勢いのある意気込みを頂きました。 筐体設計・製造でお悩みの方は是非お問い合わせください!」