山下「2014年ラストを飾る 大地の叫び は、今期より導入したファイバーレーザー溶接に関してご紹介したいと思います。以前当社のニュースでもご紹介させて頂きましたので見て頂いた方もいるかもしれませんが、今一度じっくり紹介致します!
当社のファイバーレーザー溶接機は、『HF1500』(仕様:出力500W、ハンディー型、水冷方式)です。
ハイブリット?ファイバーレーザー?言葉だけではイメージ分からないので1つずつ説明していきますね。
ファイバーレーザーのファイバーとは光の伝達方式に光ファイバーを使った方式です。従来主流であったTIGよりも細く深い溶け込みの溶接をする事が可能です。
同じレーザー溶接でもYAGレーザーは単発の熱放射を繰り返すので魚のウロコのように溶接跡が出るのに対してファイバーレーザーは、連続して放射をするので溶接跡が直線上になるのが特徴です。
特に、熱伝導率の高いアルミの薄板溶接では、TIG溶接とファイバーレーザー溶接の違いが顕著に表れます。
また、ハイブリットとは、入熱の低いレーザー溶接と入熱の高いアーク溶接の異なる熱源を組み合わせた効率のよい溶接技術で、板厚の厚い(当社の設備はt3.0程度まで)精度のある溶接を必要とする時に使用します。この溶接機を導入する事で今まで対応出来なかった溶接も対応可能になりました!
①異材・板厚違いの溶接が可能
ステンレスと鉄など異材の溶接も可能です。
同様に板厚が違った製品の溶接も可能です。
「スペースの関係上、2.0mmと0.8mmの製品を溶接して欲しい・・・」という要望にもお応え致します!
②仕上がりが美しいので溶接仕上げ時間の短縮
溶接をするとどうしても焼け(金属が熱で黒くなってしまう事)が出てしまいます。
外観を重視される場合、この焼けを研磨して磨くのですが、この時間・・・実は溶接をする時間よりも長くなってしまう事がよくあります。
ファイバーレーザー溶接であれば焼けが少ないのでこの研磨をする時間を大幅に短縮出来るので溶接コスト削減にも貢献出来ます。
③機密性&深い溶け込み(強度)を実現
レーザーがCW(連続発信)のため、機密性が高く、深い溶け込みを実現できるため、医療、理化学、食品、航空宇宙分野等、様々な重要パーツの溶接に使用されています。特に、本溶接機はロボットアームではなく、まだ国内でも使用事例の少ないハンドトーチ式ですので、1品からでも治具を作成せず、溶接することが可能という優れものです!
当社、溶接担当の豊嶋さん・営業担当の榎本さんにファイバーレーザー溶接機に関しての感想を聞いてみたいと思います。
豊嶋「アルミやステンレスのt0.5と薄い材料でも、特に長尺の時は気を使いながらTIGで溶接していましたが、ファイバーレーザーなら一気に溶接が出来てしまうなど操作性が非常よく、今まで受けられなかった仕事も可能となりました。当社の技術をよりアピールできる事が嬉しいです!」
山下「ありがとうございました。ファイバーレーザー溶接機は急速に普及していますが、都内でも導入している会社は、まだまだ多くありません。溶接でお困りの事がございましたら是非、ご相談下さい!」